bleed - RX 8 Help

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概要

ブリード除去機能は、ボーカルがギターのマイクにブリード、またはヘッドホンから聞こえるクリック・トラックがオープ ン・マイクにブリードしたときなど、ある信号が意図せずに別のトラックに漏れ出てしまった問題を解消します。

ブリード除去モジュールは、2トラック間のブリードの関係性を分析します。以下の概要では、それら2トラックを次のよう に表現します。

  • BLEED SOURCE TRACK(ブリード・ソース・トラック): ブリードの元となる音だけが含まれるトラックです。
  • ACTIVE TRACK(アクティブ・トラック) 残しておきたい音とブリードの元となる音が混ざったトラックです。

ブリード除去機能が正常に動作し最良の結果を得るためにはアクティブ・トラックとブリード・ソース・トラックの関係性 に依存します。アクティブ・トラックとブリード・ソース・トラックの関係性を明確に定めるには、以下の要件を満たさな ければなりません。

  • ブリード除去機能には2つのトラックが必要です。:
    • ブリード除去機能には2つのトラック(ブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラック)をRXオーディオ・エディターで開く必要があります。
  • ブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラックはサンプル・レートが一致していなければなりません。 :
    • ブリード除去機能を使うにはブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラックのサンプリング・レートが一致していなければなりません。
    • サンプル・レートに違いがあると、トラックの関係性が認められない場合があります。

      ヒント:サンプル・レートの違いを正すには

      ブリード除去モジュールを使用する際にアクティブ・トラックとブリード・ソース・トラックのサンプル・レートが異なる場合は、RXオーディオ・エディターのResample(再サンプル)モジュールを使用してサンプル・レートを正してください。

  • ブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラックの時間合わせが重要です。 :
    • ブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラックのタイミングは数msの誤差範囲内で揃っていなければなりません。
    • “時間が揃う"とは2つのファイルが同時に再生されたとき、音が同期していることを意味します。すなわち、ブリード・ソース・トラックとアクティブ・トラック両方のオーディオ・イベントがタイムライン上で一致していれば、その2トラックは時間が揃っていると言えます。

ヒント:時間合わせを行うには

以下の方法を使ってRXオーディオ・エディターでファイルの長さやタイミングを調整できます。

ワークフロー

  • RXオーディオ・エディターにブリードの元となるファイル(ブリード・ソース・トラック)とブリード除去を行うファ イル(アクティブ・トラック)をインポートします。そして、ファイルが同期していることを確認してください。
  • ブリード除去モジュールを開きます。
  • ブリード除去モジュールのActive Track(アクティブ・トラック)の名前が、処理を行いたいファイルのものであるこ とを確認してください。
  • ブリード除去モジュールでBleed Source Track(ブリード・ソース・トラック)のドロップ・ダウン・メニューから ソース・トラックを選択します。
  • アクティブ・トラックのファイル・タブで、ブリードが最も顕著な箇所を範囲選択します。
  • ブリード除去モジュールの Learn ボタンをクリックします。(これにより、モジュールがブリード・ソースとアクティ ブ・トラック全体の関係性を分析します)。
  • 分析が完了したら、アクティブ・トラックの一部または全体を選択して Render をクリックし処理を行います。
  • 操作項目

    • BLEED SOURCE TRACK SELECTION MENU(ブリード・ソース・トラック選択メニュー): このドロップ・ダウンからブ リード・ソースを選択します。
    • ACTIVE TRACK(アクティブ・トラック): 現在開いているトラック・タブの名前を表示します。
    • LEARN(分析): 2つのトラックの関係性を分析します。
    • BLEED PROFILE DISPLAY(ブリード・プロファイル画面): ブリード・プロファイルを分析後、この画面に取り込ま れたトラックの関係性の一部が表示されます。ブリード・ソースとアクティブ・トラックを切り替えて、ブリード・ソー ス・トラックにあるブリードと、アクティブトラックにあるブリードが揃っていることを確認します。

    ブリード・ソース画面:
    アクティブ・ソース画面:

    • STRENGTH(強さ): 適用するブリード除去の処理量を設定します。この数値が高いと、必要なオーディオまで削除 される可能性があります。低い値から始めて、望み通りの結果が得られるまで値を上げていくことをお勧めします。
    • ARTIFACT SMOOTHING(アーティファクト平滑化): FFT処理の特性による"音楽的ノイズ"の減少、除去に役立ちま す。音楽的ノイズとは水中で発せられるような音と説明できます。出力音から水のような音がこのスライダーを上げ、ス ムージングのかかりすぎで音がぼやける場合は下げてください。

    FFTとは

    Fast Fourier Transform(高速フーリエ変換) 信号周波数スペクトラムの計算処理のことです。FFTサイズが大きいほ ど周波数の解像度は高く、すなわち、ノートとトーン・イベントが明瞭になります。ただしFFTを使用する場合、ソースか ら削除する音が多くなるほど不要なノイズを生み出す可能性があります。

    RX 8.5.0

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